【記事】
精神医学は、常に「あいまいで、わからない」ものと向き合う学問かもしれない。にもかかわらず、マニュアル通りに診断し、標準治療を施せば十分だと、どこかで思考を止めてはいないか。精神科医としての日々は、謎に満ちている。謎は解けないまま、次々と現れる。それでも、その謎を抱え、考え、想像し続ける。本書は、不確かな地図を携えてこの迷宮の出口を探すための、様々な工夫や新しい視点を投げかける。そして、AI、ガイドライン、定量的評価指標よりも大切なのは、「いま、この患者さんは何を感じ、私に何を伝えようとしているのか」という問いを自分に投げかけ想像し続けること。精神科医の心に響く珠玉のエッセイ集。