シリーズ生命倫理学 新装版 第8巻 高齢者・難病患者・障害者の医療福祉
シリーズ生命倫理学編集委員会・編・大林雅之・徳永哲也・責任編
【目次】
第1章 高齢者・難病患者・障害者医療への生命倫理学的視点と福祉政策の変遷
第2章 高齢者福祉
第3章 高齢者医療制度の現在
第4章 認知症ケアの倫理
第5章 高齢者の終末期介護と生命倫理
第6章 高齢者の自律とこれからの医療対応
第7章 難病患者の看護・ケア―――看護職の視点から
第8章 難病患者の医療と介護―――ALS当事者と家族の視点から
第9章 障害者福祉と生命倫理
第10章 障害者支援制度の現在と未来
第11章 障害者運動と生命倫理学―――脳性麻痺当事者運動をめぐる「関係障害」に着目して
【記事】
好評を博した『シリーズ生命倫理学』が手に取りやすい装丁にて復活!
第8巻では、高齢者や障害者といった社会福祉で大きなテーマとなる分野を扱う。医療の目標が「治す」ことなら、高齢者や障害者はその対象から外れていきかねない。高齢ゆえの衰えにはもはや「治せない」部分が多く、障害は「根治はできないから長く付き合って飼いならしていく」という宿命を背負うものと言える。難病とて「治し難い」から難病と呼ばれるのであり、その実態は障害に近く、ここでは「治す」医療ばかりではなく「機能を維持する、機能低下の速度を遅くする、代替手段を見つけてそれを使いやすくする」医療が求められる。そしてその医療は、限られた健康状態でも心健やかに暮らすための福祉的支援と連携するものとなるだろう。本巻では、このように「高齢者・難病患者・障害者」に関しては、「医療」単独ではなく「医療福祉」という統合的な問題意識で生命倫理的な議論も深めていく必要があるという立場から論じる。