【記事】
病理診断の拠り所となるWHO分類が続々改訂されているが,従来の病理組織所見に加えて,新たに分子病理による診断基準が多くの臓器に追加されている.各臓器の専門知識が求められる一方で,一般病理医がそのすべてを理解することは現実的に難しい.そこで本書では,一般病理医が領域横断的にそのエッセンスを理解できるように,「組織診断」との関連性を踏まえたうえで,「ゲノム診断」を用いて病理診断に至る過程を各臓器のエキスパートが解説した.主要な臓器では対話形式の症例検討を掲載.『がんゲノム病理学』の姉妹書として,分子病理専門医試験にも役立つ1冊.