【記事】
本書は、「がん患者とその家族、医師、学生に、がんに関する正しい知識と情報を提供することで、がんに対する恐怖心をなくすこと」を目指した書籍です。本書の最大の特徴は、がんに関する情報についてきわめて公平に書かれています。昨今、がんについての本やネットの情報には、「必ず治る」、「奇跡の治療法」、「これは危ない」といった人々を煽るセンセーショナルな言葉が並んでいます。しかし、このような言葉を使う治療法や食事療法、がんにつながるという化学物質のほとんどには、科学的な根拠がありません。本書はまったく違う視点で書かれており、このような「がんの神話を否定する」内容となっています。がんにまつわる事柄について、正しいか正しくないかを、科学的根拠に基づいて論理的に説明するだけでなく、論争になっているがん検診の問題点や、化学療法の効果、治療成績の解釈については、数学(おもに確率統計)を使って説明しています。分子標的治療や免疫療法を含めた最新のがん治療法についても、効果が証明されているものに関して、その生物学的な原理から正しく解説しています。