助産学共用試験テキスト CBT,OSCEで磨く臨床力
【目次】
Chapter 1 助産学共用試験の概要
Chapter 2 助産学OSCEの実施体制
Chapter 3 助産学OSCEのために身につけておくべき事項
資料 望ましい助産師教育におけるコア・カリキュラム 2020年版
【記事】
実習での学生の確かな一歩を保証する助産学共用試験―知識・技能・態度の質評価
本書は,助産学学生の臨床実践能力を評価・保証する「助産学共用試験」の概要と共通技術を示すテキストである.
多くの助産師養成校において,すでに独自の方法で実習学生の質を保証する取り組みが行われているが,「助産学共用試験」は,CBT(Computer-Based Testing)とOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)から構成され,助産師という専門職を養成する教育機関の「全国で統一された共用の試験」で,学生の臨床実践能力を評価するものである.
本書では実習前OSCEを中心に解説し,運営体制,標準模擬患者,評価者の要件などの実施者側がふまえるべき点のほか,受験者となる学生の学習を深める内容として,OSCEのための助産の共通技術を示した.
実習前OSCEは,助産学生がその場で与えられた課題に対して模擬患者やシミュレーターに必要な助産ケアを実施することを通して,助産学生の技能や態度を評価する試験である.教員・学生は,OSCEに向けた十分な学内実習,学習の充実を図ることが重要である.
実習開始前の助産師学生の「知識」「技能」「態度」を評価する助産学共用試験での助産学生の能力の質保証は,助産師教育の発展とわが国の母子保健の向上につながる.