【記事】
高次脳機能障害は、病気やけがによって脳に損傷を負うことで、主に精神上の変異や視覚障害、聴覚障害など、日常生活や社会生活に支障が生じる状態である。
本書は著者が約25年間、高次脳機能障害に関する臨床経験の中で、病態を通じて相談に応じてきた当事者・家族、また「日本高次脳機能障害友の会」を始めとする全国の会関係の方々、第三者的援助者、専門職の声を一つにまとめたものである。
そして、高次脳機能障害の原因や誘因が職場環境など社会的要因からきていること、個々の自助努力では既に限界にきていることから社会的支援が必要であることなど、「高次脳機能障害支援法」制定に向けて何が盛り込まれるべきなのかを提言した。