【目次】
特集 マイクロバイオームと医療応用
全身の微生物叢が生理機能と病態をいかに制御するか?
概論 マイクロバイオームの光と影
第1章 全身に分布するマイクロバイオーム
I.各臓器のマイクロバイオーム
1.ヒト健常者の腸内マイクロバイオーム
2.口腔マイクロバイオームの特徴と全身疾患への影響
3.皮膚マイクロバイオームと炎症性皮膚疾患
4.生殖器・泌尿器のマイクロバイオーム
5.呼吸器疾患とマイクロバイオーム
II.細菌以外のマイクロバイオーム
6.真菌叢の動態と作用
7.ヒト腸内ウイルス叢の多様性と健康
第2章 マイクロバイオームと生理・病理との関連
I.マイクロバイオームによる生理機能調節
1.運動とマイクロバイオーム
2.マイクロバイオームによる代謝・内分泌制御
3.腸内細菌と宿主との相互作用様式を紐解くリピドミクス解析
4.腸内細菌による免疫システムの発達
5.マイクロバイオームを介した腸脳相関
6.老化に対する腸内マイクロバイオーム由来代謝物の作用
7.T細胞を誘導する腸内細菌種
II.マイクロバイオームと感染制御
8.腸内細菌叢に依存した腸管ウイルスの感染様式
9.腸内細菌とインフルエンザ
10.新型コロナウイルス感染症におけるユニークな腸内細菌・代謝物質変動と過剰免疫応答
11.HIV感染症の腸内細菌叢の特徴と代謝への影響
III.ディスバイオーシスと疾患
12.腸内細菌と大腸がん研究の最前線
13.がんに覆われた細菌叢―腫瘍内細菌叢研究のこれから
14.関節リウマチと腸内細菌叢研究の最新動向
15.炎症性腸疾患とマイクロバイオーム
16.インスリン抵抗性とマイクロバイオーム
17.皮膚微生物叢とバリア,炎症制御
18.パーキンソン病の腸管マイクロバイオーム
19.多発性硬化症と密接に関連する腸内細菌叢の多面的役割
20.腸内細菌による自己抗原ミミック
第3章 マイクロバイオーム研究の応用
1.腸内マイクロバイオームを標的とした創薬研究の現状
2.腸内細菌移植療法の現状と展望
3.がん免疫療法とマイクロバイオーム
4.ファージ療法
5.新規ヒト腸内細菌叢制御法としてのIgA抗体医薬の開発
特別寄稿 マイクロバイオームが駆動する生物多様性
1.昆虫の生存に必須な腸内微生物共生
2.共生細菌による宿主の性・生殖操作の分子機構