【記事】
がんの年余の経過の中では、いくつかの分かれ道や迷い道がある。とりわけ治療の中止を告げられたあとの経過は、ご本人や家族が迷いを深める道のりとなる。これからどんなことが起こり、また自分が今どのあたりにいるのか。長年緩和ケアで患者さん・家族に寄り添ってきた著者が、医学的・実存的な視点から、病の経過や予後に対する思い込みや誤解を解き、ご本人が最期の時まで与えられた人生を生きることができるようにガイドする。病に対する正しい考え方、抗がん剤や麻薬についてのわかりやすい解説、倦怠感・痛みなどの辛い症状に対する具体的な対処など、これ以上ないきめ細やかな内容は、ご本人・家族のみならず、医療者や介護者、緩和ケアのスタッフも必読の書。