【目次】
Ⅰ-来たるべき臨床心理学へ
来たるべき臨床心理学を構想する/岩壁 茂
[共同討議]わたしたちはどのような時代を生きているのか?―臨床心理学論,ふたたび/岩壁 茂+信田さよ子+東畑開人+浜内彩乃
Ⅱ-専門家の条件――サイコセラピーのゼロ地点
生命と倫理―『虎に翼』『燕は戻ってこない』『PLAN 75』『Maelstrom』を通して/大谷いづみ
スティグマと権利擁護/横山北斗
医学モデルと社会モデル/勝谷紀子
社会的障壁と合理的配慮―不均衡な社会を維持することに抵抗したい対人援助職たちへ/野口晃菜
ジェンダーとセクシュアリティ/稲原美苗
ポジショナリティとマージナリティ/大島郁葉
Ⅲ-セラピストは、省察する――日常的実践のメソッド
実践知1.0――ジェネラルアーツを探究する
診断とアセスメント―その分かちがたき関係/黒木俊秀
はじめに〈傷〉あり―トラウマインフォームドケア/野坂祐子
個室とフィールドの往還―連携時代の個室論/小川 基
言葉を研磨する―治療コミュニケーション/中島 俊
応答する主体としての臨床心理学/富樫公一
実践知2.0――プロフェッショナリズムを深掘りする
実効性のあるアセスメントのために―治療的アセスメントと水平的協働関係/中村紀子
支援のパートナーシップを求めて―共同意思決定・共に悩む姿勢・共に考える場所/山口創生
スキルを複数並列化する―技法選択・マッチング/浜内彩乃
ケアとセラピーを綾取る/山崎孝明
心理療法は心理職の「本質」なのか―オルタナティブとしてのリファーやグループアプローチ/日野 映
Ⅳ-セラピストは、社会を生きる――領域・現場の知からネットワーク生成へ
連携と協働の共通言語を求めて―相互理解・ポジションの理解・〈暗黙知〉の共有/舘野一宏
チームワークとネゴシエーションの技術―葛藤するセラピストのブレイクスルー/本阿彌はるな
社会モデル・人権モデルの時代の心の臨床/熊倉陽介
起業家・制度設計者としてのセラピスト―社会のニーズに専門性で応える仕組みを作る/山口剛史
Ⅴ-当事者に導かれて――知の転生
当事者と共に在ること―当事者研究・認識的正義・共同創造/熊谷晋一郎
自己治療としてのアディクション/池野麻子
当事者専門家は何を見ているのか―男性相談をフィールドとした当事者性とポジショナリティに関する考察/西井 開
Ⅵ-臨床知を更新する――研究・学習・訓練のエラボレーション
逆光のプリズム―権力論から実践を逆照射する/蓮澤 優
臨床知の創出・伝達・社会実装の未来―「ふつうの相談」と科学を接続する/末木 新
終わりなき探究―コンピテンシーは踊る/元永拓郎
学習はコモンズである―独学,共学,そして知の共有へ/山口貴史