【目次】
特集 超音波エキスパート23 頸動脈超音波検査の進め方
1 頸動脈の解剖
2 装置条件,検査手技,検査時の注意点
1.動脈硬化を診る
1)プリセットを設定する
2)検査に適したプローブを選択する
3)超音波検査法の種類
4)Bモード法の各種条件
5)ドプラ法の各種条件
6)検査室の照度とモニター画面
2.検査手技
1)血管壁を鮮明に描出する
2)血管の縦断像を明瞭に描出する
3)フレームレートを高めて明瞭な画像を描出する
4)至適断面を検査中に考える
5)正確な血流評価に必須となる適切な角度補正
6)左右の血管を比較する
7)総頸動脈と椎骨動脈の条件の違い
8)最高血流速度の検出感度を向上させる
9)最低血流速度の検出感度を向上させる
10)アーチファクトの種類と鑑別
11)スライス厚の影響を考える
12)頸部処置中の検査ではプローブの当て方を工夫する
3.超音波診断装置の取り扱い注意点
1)検査前
2)検査中
3)検査後
4)移動時
3 頸動脈エコー検査の対象とその意義
1.動脈硬化を診る
2.頸動脈エコーの検査対象
3.脳卒中診療科での適応
4.侵襲的治療適応時の応用
5.早期動脈硬化を評価する意義
4 頸動脈超音波検査の進め方
1.血管走行の認識
2.頸動脈超音波検査の進め方
3.IMT計測
4.プラークの評価
5.狭窄率の計測
6.椎骨動脈評価
7.頸動脈超音波検査を進める際に注意したいこと
5 血管描出方法
1.超音波診断装置
2.探触子の選択
3.条件設定
4.前準備(患者の体位)
5.観察範囲
1)画像表示方法
2)総頸動脈~内頸動脈の短軸断面の描出
3)長軸断面のアプローチ方法
4)アーチファクト対策
6 IMT計測方法
1.動脈壁構造とIMC,IMT
2.近位壁と遠位壁(IMT計測について)
3.IMC描出時の注意点
4.max IMT(最大内中膜厚)
5.IMT-C10
6.mean IMT(平均内中膜厚)
7.IMTの経年変化
8.max IMTとmean IMTはどちらが有用か?
7 プラークの評価
1.プラークの定義と評価項目
2.プラーク性状評価
3.塞栓症に注意して経時的な観察を行う必要があるプラーク
8 狭窄性病変の評価
1.径狭窄率と面積狭窄率
2.超音波断層法による狭窄率の評価
3.頸動脈超音波検査による狭窄率計測
4.断層法とカラードプラ法
5.PSVによる内頸動脈狭窄率推定
6.断層法と狭窄部PSVとの狭窄率に乖離がみられる場合
7.前回値とのPSV比較
8.動脈閉塞の証明
9 頸動脈内膜剥離術評価,頸動脈ステント評価
1.頸部内頸動脈狭窄症に対する血行再建術
2.頸動脈内膜剥離術(CEA)
1)適格基準
2)CEA前後の超音波検査観察ポイント
3.頸動脈ステント留置術(CAS)
1)CAS前後の超音波検査観察ポイント
2)CASの手術リスクと禁忌
3)頸動脈ステント合併症
10 椎骨動脈の評価方法
1.血管走行
2.椎骨動脈走行のバリエーション
3.椎骨動脈の描出のコツ
4.椎骨動脈起始部の描出のコツ
5.椎骨動脈起始部近傍の動脈の描出
1)甲状頸動脈
2)内胸動脈
6.装置条件設定
7.椎骨動脈の閉塞性疾患の評価
8.椎骨動脈血流が描出困難な場合の工夫(最低流速検出感度の向上)
11 Q&A
1 総頸動脈が拡張していたら
2 IMTが肥厚していたら
3 石灰化プラーク:有意狭窄か否かの判定
4 リモデリングとプラーク退縮
5 IMCの全周性肥厚を認めた時に何を疑うか
6 もやもや病の頸動脈超音波所見
7 内頸動脈と外頸動脈の鑑別方法
8 マイクロコンベックスプローブの活用方法
9 総頸動脈血流速度の左右差を読む
10 内頸動脈狭窄と血流速の関係
11 両側の総頸動脈の拡張期血流が低下している場合
12 椎骨動脈が開存しているのに血流シグナルが描出できない
13 心房細動症例の血流計測方法
14 超音波所見,臨床症状からみた次回の超音波検査の時期は?
15 頸動脈解離
16 椎骨動脈が逆流していたら
17 椎骨動脈解離の評価
18 Bow hunter症候群
19 椎骨静脈が逆流している場合に考える病態─腕頭静脈の閉塞性病変
20 頸静脈血栓の観察ポイント
21 心臓外科術前検査において頸動脈超音波検査に求められること