【記事】
本書は100症例の当直・救急時のCT読影を問題ページ→解答ページのクイズ形式で紹介。臨床情報から疾患を想起しCT読影力テストが行えるクイズ本になります。
救急外来を受診した実際の100症例について「脳血管障害」「頭頸部」「胸部」「心大血管・他脈管」「腹部・骨盤」「消化管」「泌尿器・婦人科」「外傷」「その他」の9つに分類、クイズを問いていく感覚で、幅広くCTにまつわる知識が得られます。読影はもちろん、読影に至るまでのオーダー(依頼)や撮像プロトコール、読影後どうするか次の一手に関することまで、前後の考え方もわかりやすく記載しています。
救急外来ではその特性から確定診断にこだわり時間を費やしてしまうよりも、緊急性の高い、死につながる疾患(killer disease)を念頭において時間軸を考慮した読影を意識させる点も随所にコメントされています。また、症例の臨床情報から疾患を想起しCT読影する、あるいは逆に診断名からCT画像・疾患について学ぶことも可能です。画像診断に強くなり、当直時の不安解消にもピッタリの一冊です。