【目次】
特集 大規模データ・AIが切り拓く脳神経科学
見えてきた行動、感情、記憶の神経基盤と精神・神経疾患の生物学的なサブタイプ
序にかえて 大規模データ・AIの発展により変曲点を迎えた脳神経科学研究
第1章 実験動物を中⼼とした基礎研究
1.大規模2光子カルシウムイメージング
2.線虫C.エレガンスを用いた先端的オミクス技術の統合による基礎脳科学の変革
3.生体脳における大規模電気生理神経活動記録
4.近接標識法と膨張顕微鏡法が解明するシナプスのすがた
5.深層学習が切り開く行動神経学の新地平
6.神経回路がどのように病態を制御するか,主にゲートウェイ反射を例に
7.感覚信号に伴う情動価の生成と変容を担う神経回路機構
8.内受容感覚を伝達する経路と脳情報処理
9.記憶,シナプス,液-液相分離
10.大規模データから明らかになる,大脳皮質におけるヒト独自の細胞構成とその発生メカニズム
11.ホログラフィック顕微鏡による多細胞回路動態の計測と操作
第2章 臨床につながるヒトへの応⽤研究
1.脳画像研究を起点とした精神疾患多階層データベース
2.神経画像が導く神経変性疾患研究のパラダイムシフト
3.深層学習を用いた思春期の心理行動の病理と発達の理解
4.fMRIニューロフィードバックの最新動向
5.大規模データ・AI活用による精神疾患トランスレーショナル・リサーチの展望
6.ブレイン・マシン・インターフェース
第3章 AI・数理モデルを活⽤した技術
1.スパコンに頼らない大規模データ解析技術と全脳神経活動イメージングの最前線
2.エネルギー地形解析と神経遷移ダイナミクス
3.非線形科学の脳神経解析への応用
4.大規模イメージングと数理解析の融合に向けて
第4章 ⼤規模データベースの最新状況
1.脳研究における大規模データベース
2.HCP, UK Biobank, ABCDなど海外の脳MRIデータベースによる成果と課題
3.マーモセット脳画像データベース
4.ヒト脳のオミクスデータベース
5.マウスMRIの進歩とデータベース化の動向