【記事】
システム論とメンタライゼーションという2つの領域が融合して生まれたMIST。その目的はシステム論の視点から家族関係を捉えなおし、家族それぞれや関係の中でのメンタライジングを深め、子ども・若者・家族を支援することである。各章にはテーマごとに家族内のジレンマが生き生きと描き出され、あらゆるセラピストの臨床実践に統合できるような概念や技法がまとめられている。本書は精神科、心理臨床場面のみならず教育などの現場においても柔軟に活用されうるものであり、メンタライゼーション理論の最新の知見を知る上でも高い価値がある。