【記事】
近年、「看護形態機能学」という考えが生まれ、生理学・解剖学を器官系統別で教えるのではなく、患者さんの日常生活行動に即した形で教えることが増えてきています。ただ、小児の生理学・解剖学に関しては、小児看護学の一部で教えられる程度で、教科書でも「小児看護学」で少し紹介するにとどまっています。病児が普通に学校に通うなど、子どもを取り巻く環境は大きく変わり、看護師になって初めて病児と接する場面も増え、また、以前とは異なった形で関わることが多くなってきました。そのため看護教育において、「看護師は生活を援助する係」という観点から、小児の生理学・解剖学に関しても教えるようになり、また「看護形態機能学」を取り入れて教育する学校が増えてきています。しかし成書には、小児の看護形態機能学の書籍はない状態です。そこで、小児の生理学・解剖学を、小児看護学の一部で終わらせるのではなく、看護形態機能学の観点に沿って、わかりやすく伝えました。