【記事】
あの有名作品からマニアックな短編まで
ミステリの女王、アガサ・クリスティーが
作品に織りこんだ法科学を徹底分析!
・デビュー作『スタイルズ荘の怪事件』で示された指紋の正確な知識
・微細証拠の存在が有罪の決定打とならないことを示す『マギンティ夫人は死んだ』
・銃を嫌っていたクリスティーが『ナイルに死す』へと結実させた弾道学
・筆跡の違いが手掛かりとなる『オリエント急行の殺人』
・痕跡証拠が存在しないことが重要な意味を持つ『ゴルフ場殺人事件』
・『ポアロのクリスマス』で用いられた血液凝固に関する意表をつくトリック
・検死解剖の詳細を徹底的に調査したことがうかがえる『エッジウェア卿の死』
・現実の中毒事件解決にも貢献した『蒼ざめた馬』のリアリティあふれる描写
稀代のストーリーテラーとして,世界中で愛されているアガサ・クリスティーは,
法科学の専門家ともいえる一面を,その物語から垣間見せてもいる.
本書では,ポアロやミス・マープルといった魅力的な登場人物を通して描かれる法科学を紹介し,
“法科学者”としてのクリスティーに焦点を当てる.
現実の事件に影響を与えるほどのリアリティで描かれる世界を,
最新の法科学の知見から読み解く.