【記事】
腫瘍病理鑑別診断シリーズ「前立腺癌」,待望の第2版.2022年には前立腺癌取扱い規約やWHO分類第5版が発行されたほか,初版刊行から14年が経ち,分子病理学の進歩は言うまでもなく,導管内癌(IDC-P)の新しい考え方や治療関連型神経内分泌前立腺癌(t-NECP)等の新たな疾患概念が提唱されるなど,泌尿器系腫瘍病理を取り巻く状況は大きく変化している.そのような状況を踏まえ,本改訂では,最新の知見を盛り込み,病理診断や鑑別のポイントを精選した病理写真とともに解説した.そして臨床と病理の連携を目的に,画像診断や病理診断報告書の記載法,近年急速に進展しているがんゲノム医療の実施・運営方法についても解説した.