【記事】
腫瘍病理鑑別診断シリーズ「腎盂・尿管・膀胱癌」,待望の第2版.2022年にはWHO分類第5版が発行されたほか,初版刊行から10年が過ぎ,分子生物学的な知見の集積が進み,免疫チェックポイント阻害薬及び抗体-薬物複合体薬が登場するなど,泌尿器系腫瘍病理を取り巻く状況は様々な変化を続けている.そのような状況を踏まえ,本改訂では,最新の知見を盛り込み,尿路上皮癌を中心に,尿路に生じるその他の癌腫及び間葉系腫瘍の定義や概念,病理診断の要点や鑑別ポイントを,精選した病理写真とともに解説した.さらに臨床と病理の連携を目的に,病理診断に求められる情報や治療効果の判定についても解説した.