【目次】
01
なぜいまADHDが注目されるのか?
02
原因・要因と気づき
03
医科での治療法
04
ADHDの併存症・合併症
05
かかりつけ歯科医院でできる対応法① 診療室や受付、待合室の構造化と子どもへの対応
06
かかりつけ歯科医院でできる対応法② 歯科診療時の行動療法とアタッチメント
07
かかりつけ歯科医院でできる対応法③ 感覚統合
08
かかりつけ歯科医院でできる対応法④ 口腔機能の発達
09
大人への対応① おもな症状とセルフチェックリストの活用
10
大人への対応② ASDの理解とコミュニケーションエラーの防ぎ方
11
大人への対応③ 薬物療法と慢性疼痛
12
かかりつけ歯科医院の役割と医療連携
【記事】
あれっ!? もしかしたら……?
その気づきが安心・安全な歯科医療と
発達支援に繋がる!
本書は、2022年に月刊『DHstyle』で12回にわたって連載した「DHのためのよくわかるADHD入門」に加筆・修正を加えて1冊にまとめたものです。発達障害は、ADHD(注意欠如・多動症)を中心にASD(自閉スペクトラム症)、SLD(限局性学習症)、DCD(発達性協調運動症)などの併存症や合併症が関連する複雑な疾患です。近年、歯科医院での対応が困難な発達障害の子どもや、正式な診断が下されていないグレーゾーンの子どもの来院が増えています。さらに、大人のADHDも注目されています。
かかりつけ歯科医院では、治療を優先するのではなく、健康な口腔を育むための保健指導を優先し、患児や療育者(保護者)に寄り添うべきなのです。治療が難しければ無理をせずに専門性のある高次医療機関へ紹介し、治療後、口腔疾患を繰り返さないようにかかりつけ歯科医院で口腔管理をすればよいのです。
本書をきっかけにADHDや発達障害について知っていただき、日々の歯科診療に少しでも役立ててください。いまの時代に欠かせないかかりつけ歯科医院必携の書です。