【記事】
発達障害の臨床現場では、注意欠如・多動症(ADHD)の事例が自閉スペクトラム症(ASD)と並ぶほどの重要性をもちつつある。神経科学の発展に伴って薬物療法も次々と導入され、より医学的な対応が求められている障害であるが、その精神病理学的な理解については現状では極めて乏しいといわざるをえない。こうした問題意識のもと9人の精神科医がADHDの精神病理についてのワークショップを開催し、その成果を本書にまとめた。「エキスパート編」「臨床編」「精神病理編」の3部構成で、リサーチの最前線や薬物依存や気分障害など他病態との関連、さらに未開拓の精神病理学的探究など、ADHDの概念を立体的に論じ浮き彫りにする。大好評の「発達障害の精神病理」シリーズの第4弾!