災害と性暴力 性被害をなかったことにしない、させないために。
小川たまか・長江美代子・中野宏美・原田奈穂子・草柳和之・著
【目次】
東日本大震災における性暴力の実態──東日本大震災女性支援ネットワークの調査報告書より ──編集部
災害とメディア──なぜ阪神・淡路大震災で性暴力被害はデマとされたのか──小川たまか
災害・パンデミックにおける性暴力被害への対応──性暴力対応看護師(SANE)の立場から ──⾧江美代子
医療従事者だからできること、医療従事者に期待すること──災害時の性暴力を撲滅するために ──中野宏美
(column)スフィア基準を取り入れた避難所づくり── 原田奈穂子
被災状況下でも、なぜ人は性的加害を行うのか── 草柳和之
(column) 刑法性犯罪規定の改正──編集部
【記事】
皆が大変なときだから、それくらい我慢するべきですか?
過去の大震災時に起こった性暴力は、「それくらい」と軽くみられたり、「そんなことがあったはずはない」と否定されてきました。本書ではその実態を示すとともに、メディアでどのように伝えられたかや、支援者の視点、加害者の心理、ジェンダー視点の避難所づくりなど、災害と性暴力の問題を多面的に捉えました。近い将来起こると言われている大型自然災害時にまた同じことを繰り返さないために、我々は何をすべきか・・・考えるきっかけにしてください。