【記事】
COVID-19というパンデミックに見舞われ、一般的にも「基本再生産数」とその数理モデルが注目されるようになった。本書は、初等数学を使った数理モデルの解説とその分野を開拓した研究者の紹介というコンセプトで、13世紀から現在に至る歴史的発展を追うユニークな入門書。初学者に最適。
フランスの数学者・数理生物学者であるニコラ・バカエル (Nicolas Bacaër) の著作、Histoires de mathématiques et de populations (Cassini Éditeurs, Paris, 2008) の全訳。ただし、本書は日本語版独自の2章分 (23章、27章)を補い、訳注で必要なアップデートをおこなった、仏語原著ともその英訳(A Short History of Mathematical Population Dynamics, Springer, 2011) とも異なる増補新版。