患者・医療者の診療記録共有 世界の流れと群馬大学医学部附属病院における取り組み
【目次】
1 ● 患者参加型医療とは何か─ 21 世紀の医療と患者参加 〈小松康宏〉
2 ● 診療記録の共有をめぐる国際的状況 〈小松康宏〉
3 ● 群馬大学におけるこれまでの経緯と診療記録の共有(積極的開示)の開始 〈斎藤 繁〉
4 ● 診療記録とはなにか〈対馬義人 小松康宏〉
5 ● 診療記録の共有(積極的開示)の目的・正当性・問題点〈対馬義人〉
6 ● 診療録や看護記録のあるべき姿 〈対馬義人〉
7 ● 配慮すべき情報と共有(積極的開示)を求めることができる者〈対馬義人〉
8 ● 検査結果などのハードコピーを患者さんなどにお渡しする場合の注意点〈対馬義人〉
9 ● 診療記録の共有(積極的開示)の実際 〈対馬義人〉
10 ● 3 年間の記録─医師・看護師の意識変化と患者さんの声〈小松康宏 塚越聖子 対馬義人〉
【記事】
診療記録は究極の個人情報であり,決して医療従事者の私的な記録やメモではありません.国際的には診療記録を患者と共有する流れが進んできており,日本においても近い将来,患者が当たり前のように診療記録へアクセスしているかもしれません.そのとき,個人としても病院としてもカルテを患者に見せられますか? 患者参加型医療が叫ばれて久しいですが,具体的に何から始めたらよいのか,臨床医目線でも病院管理者目線でも有用な一冊となっています.