「本人の意思確認不能」「キーパーソン不明」が困難ケースでなくなる日 高齢おひとりさま社会の生前契約
【目次】
Ⅰ プロローグ―救う医療と支える医療の担い手たち
Ⅱ デキるチームのコツはごちゃまぜ⁉
Ⅲ 新概念「周死期」が、社会に風穴をあける!
Ⅳ 知っていますか? 人生の最終段階でのさまざまな課題
【記事】
葬儀の心配だけでよかった時代はもう終わった
死後の身辺整理から身元引受、そして時代は“生前契約”へ
「生前契約」という言葉をご存知でしょうか。
これは「ご自分の死後の財産について」だけを考える言葉ではありません。
人生の最終段階を迎えるに際し,次第に判断能力が低下してきた状況,突然に意思表明や意思確認が困難になってしまった場合,またそうした際にいわゆる「キーパーソン」がどなたかがわからない事態に備えて,あらかじめさまざまな事柄を託しておく生前契約。家族形態が多様化している現代において,社会機能の一つともなり得る考え方の一つです。
本人の希望に寄り添うだけでなく,かかわる家族や医療職などの専門職種のサポートにもつながる生前契約につき,救う医療・支える医療の最前線の担い手たちが余すところなく語ります。
「なぜ救ったのか」と問われぬために
――生前契約は、高齢おひとりさま社会の処方箋である