【記事】
非腫瘍性肺疾患には,感染症,間質性肺疾患,肺高血圧症等々,多岐にわたる疾患が含まれ,肺の構成要素を複合的に侵す.複雑な病態像を示すこれらの疾患を理解するために,「肺の解剖学的・組織学的所見に照らした病変分布」を意識しながら平易に解説した.組織写真とともに,必要に応じてX線画像,肉眼写真やシェーマも用いている.また,総論では胎齢期の組織像が提示され,各論では稀な疾患を含め約70の疾患の病理像をみることができる.病理像から病因に迫るユニークな考察もある.診断に留まらない,非腫瘍性肺疾患病理アトラスの決定版.