漢方を本格的にはじめる。診療で生きる与太噺と神田橋処方のトリセツ
【目次】
00 漢方を本格的にはじめる
01 法則で学ぶ漢方医学総論―この20の法則が本格漢方の基礎
02 私の四診合参論
03 神田橋條治「精神科診断面接のコツ」について
04 教科書的四診合参
05 診断と弁証の異同
06 システムとしての漢方方剤― 抑肝散とその周辺を例に
07 「神田橋処方」の運用― エキス製剤を用いたシステムとして
08 エキス製剤化された方剤
09 漢方方剤のネーミング
10 神田橋処方を煎じ薬にしてみませんか?―「條心治傷飲」の提言
11 証とは臨床的仮説である
12 エキス漢方から生薬を使う漢方へ
13 脇役としての漢方方剤― 主役を引き立てる名脇役です
14 身体疾患にだって精神療法するといいのだ
15 中医学・漢方医学理解のための中国語
【記事】
気づいたら漢方理論が身に付いている!? 楽しみながら学ぶ漢方入門書
これから漢方を本格的に学びたい人に向け,漢方診療の基本手筋を語る1冊ができました.
漢方診療をはじめるまで,自らも漢方に対して否定的な見解をもっていたという筆者は,漢方理論について本書で以下のように述べています.
“漢方理論というものは,科学の常識からみると与太ばかり,少なくとも残念ながらきちんとしたエビデンスに乏しい体系です.ただし,長年の経験に基づいている事実は控えめに主張させて下さい.そんな与太をふまえないと使いにくいのが漢方の体系なのです.”
漢方医学を理解するための法則,四診合参の独自解釈,「神田橋処方」をシステムとして捉えた運用方法,世界最小の中医学事典による漢方用語の捉え方など,ユーモアを交えて解説.この本を読み終える頃には,自然と漢方の基本が身に付いているはずです.