【記事】
「臨地実習」とは看護基礎教育のなかでも、「看護師」のベースとなる看護実践能力を培うために欠かせない、最も効果的な教育技法である。看護実践能力は、学生が講義や演習で身につけた知識をもとに、実際の現場で状況に応じて判断し、行動することで培われていくものである。
また近年の少子化・高齢化や疾病構造の変化に伴い、看護を取り巻く情勢は大きく変化している。そのため、看護師としての知識や技術はもちろん、豊かな人間性や感性をもち、患者と接することができるコミュニケーション能力など、看護師に求められる能力も多様化している。
本書は、学生にとって魅力ある実習内容・実習環境を整えるために、臨地実習を行ううえで必要なカリキュラムに沿った考え方や実際の進め方、評価方法、学生との関わり方などを網羅している。実際に使用できる評価表などの資料も掲載しており、実践的な内容となっている。
また、この度の改訂では、看護基礎教育の新カリキュラムにも対応できるよう内容を適宜アップデートした。看護基礎教育に携わる教員、実習指導者や看護管理者はもちろん、実習を受ける看護学生の皆さんにも活用していただきたい1冊である。