【記事】
東大に合格できる人は,その親も頭がいいのだろうか? オリンピックの金メダリストは代々,運動神経がいいのだろうか? このように,「遺伝」というものについて,考えたことはないでしょうか?
遺伝とは,古代から何千年にもわたって考えられ続けてきたテーマですが,差別や偏見にもつながる,誤った考え方が正しいとされたこともあり,生命の神秘でありながら、男尊女卑・人種差別の歴史でもあります。本書では,そうした歴史的に長く,誤って捉えられてきた遺伝に関する考え方から,遺伝の歴史的発見,優生論やジェンダーなどの歴史的考察、現代における遺伝子解析や遺伝子治療など,遺伝に関するさまざまな解説をします。古代ギリシャのアリストテレスの時代から現代の医療,果ては未来に至るまで,「遺伝」に対する考え方の変遷と,正しい知識が身につく一冊です。