【記事】
透析低血圧,難治性高血圧,肺水腫などの体液量異常は,透析医療従事者が頻繁に遭遇する合併症である.それにもかかわらず,これらの合併症のメカニズムは必ずしも明らかではなく,またその発生を予知することも困難である.
臨床の場で,透析患者の細胞外液量や細胞内液量などの体液量を知ることができるようになったのであるから,次のステップは透析患者の溢水や脱水などの体液量異常の是正,適正なドライウエイトの設定にこれらのパラメータを活用することである.そのためには,透析低血圧,難治性高血圧,そして肺水腫などの体液量異常のメカニズムを理解しておくことが必要である.