福祉政策とソーシャルワークをつなぐ 生活困窮者自立支援制度から考える
【目次】
序 章 二項対立構造分析のための視座
第1章 障害者と非障害者――すべての人が「障害」をもちうる事を前提とした仕組みの必要性
第2章 一般就労と福祉的就労――就労困難者にたいする就労支援の課題
第3章 住居確保と生活支援――「新しい」居住支援のための視座
第4章 職権主義と申請主義――意思決定を支援するアドボカシーの確立
第5章 現金給付とサービス給付――生活困窮者支援におけるニードと資源
第6章 国と地方・行政と民間――多様な主体によるパートナーシップの構築
第7章 公平と裁量――専門性に裏づけられた裁量
第8章 小地域と広域――専門職と非専門職の役割
終 章 二項対立構造を乗り越えるために――福祉政策とソーシャルワークをつなぐ
【記事】
2015年に創設された生活困窮者自立支援制度は「制度の適用」から「支援のための制度・資源の活用」へという視座の転換を支援者に促し、既存の福祉政策に内在する様々な課題を改めて浮き彫りにした。本書ではそれらを8つに整理・分析し、制度・支援の分立および原理の対立構造を明らかにする。その上で、「ソーシャルワークが制度の限界を補完し、制度がソーシャルワークを強化」できるよう、ソーシャルワークを核に据えたものに福祉政策を再編する必要性を提言する。
「地域共生社会」時代の福祉政策・ソーシャルワークのあり方を考える上で必読の一冊