精神に病をもつ人の看取り その人らしさを支える手がかり
【目次】
第1章 看取りにかかわる看護師の姿勢
第2章 精神科病院における看取りの意思決定支援
第3章 看取りに向けたチームマネジメント
第4章 看取り後のスタッフの感情
第5章 残された人たちへのケア
第6章 地域での看取りの実践
【記事】
本書は精神科病院に長期入院となった患者の最期のケア―看取りの理想的なあり方を模索した1冊です。はからずも患者との関係が長期にわたるものとなってしまったことには多くの議論が費やされるべきでしょう。しかし看取りという局面を考えるとき,その長期にわたる関係ゆえに,精神科看護師は,死にゆく患者の「こんなふうにいきたい」という本当の思いをすくいとることができる存在であるともいえます。本書で取り上げた精神科病院における看取りにおける課題について自施設で振り返り,精神科で看取ることの意味,精神科看護らしい看取りのあり方についてあらためて検討していただければ幸いです。