【記事】
ヒトの動きの巧みさに魅せられた多くの臨床家に贈る!!
股関節は、脊柱や膝、足など、全身の部位と複雑に関連しており、そのメカニズムや機能障害で生じる問題は奥深く、計り知れない。そのため治療する際、多くの臨床家が複雑な迷路へと陥る、厄介な部位といわれているが、その評価や治療方法は非常に関心が高い。
本書では、股関節における疾患・機能障害および姿勢・歩行の問題に関して「協調分散理論」という概念に基づき評価・治療方法を解説した。この理論は、多くの優れた臨床家によって培われてきた知恵を科学的根拠から整理し、新たな観点を交えたものである。その高い治療効果の道標として、豊富な図と平易な言葉で学習できるようにした。特に「Clinical Advance」では、具体例をとおしポイントを説明することで容易に理解できるよう工夫がなされている。
臨床をより良くするには、発想が大切であり、その科学的根拠を求め挑戦していく必要がある。本書は、この理念に基づき見出された運動機能障害を大きく変化させる確かな技術と、さらなる無限の可能性を追い求めるヒントが秘められた発展的指南書である。