【記事】
WJOG(西日本がん研究機構)臨床研究グループが肺癌診療に貢献するための新たなステップとして,臨床研究のノウハウとその結果をどのように日常診療に取り入れるかをテーマに,肺癌臨床を最前線でリードするWJOGに属する若手医師たちを中心に作成した,肺癌診療に携わる医師必携の一冊。標準的治療がスピード感をもって変化しているような現在の状況においては,日常臨床での経験を,時間をかけて積むことは,これまでより難しくなってきている。このような中,臨床試験での経験と日常臨床での診療の経験の双方が充実して初めて,適切な判断ができるのではないかとの考えのもと,本書は作成されている。全体の構成としては,診断・検査・遺伝子検査の実際から,外科的手術,放射線治療,全身化学療法の実際のレジメン,されには副作用対策においては,免疫チェックポイント阻害剤の免疫関連有害事象対策など最新の情報を盛り込んでおり,医師のみならず,看護師,薬剤師など他業種の方々にとっても,日常診療の指針として役立つ一冊となっている。