「いつもと違う」と感じ、思わず行う行為は実践の知なのか
【目次】
1 プロローグ──「いつもと違う」と感じ、思わず行う看護行為を探究する
2 6人の看護師の「いつもと違う」と感じ、思わず行う看護行為の記述
3 日常の看護行為に内在する実践の知
4 「いつもと違う」と感じ、思わず行う看護行為に内在する実践の知を読み解く
5 「いつもと違う」と感じ、思わず行う看護行為に内在する実践の知に特徴的な要素
6 「いつもと違う」と感じ、思わず行う看護行為に内在する実践の知の発展
Appendix[付記]
1 研究の具体的な方法
2 データ解釈における「行為的直観」の援用
【記事】
看護師ならば誰もが、患者の様子になんとなく「いつもと違う」と感じ、それと同時に、状況を詳細に精査し判断するまでもなく、最善を目指して思わず行動したことがあるだろう。その行為には「その看護師固有の知が埋め込まれている」と考えた著者は、実践の「知」をめぐる探究を始め、確信を得た──看護の知はEBNだけではない。日々の実践の中に、自分でも気づかないようなたくさんの小さな知が集積しているのだと。