【記事】
一作業療法士である著者の、先達の知見を追試し検証しながらの40年余りは、作業を用いる療法の臨床で体感したもの、臨床の知を「ことば」にする試みであった。そこで提唱する「臨床作業療法山根モデル(YMCOT:YAMANE Model of Clinical Occupational Therapy)」はどのようにして生まれたのか。それを理解するためには、その作業療法士の自分史を語るのがもっともよいはずである。
本書は、その思想の背景にあたる、著者の生い立ちから作業療法士になるまで、作業療法士になってから、モデルを提唱するに至った経緯、そして白秋の歳に至るまでを自分史という形で紹介する。