【目次】
1章 プラセボ投与時に見られる改善率
―二重盲検ランダム化比較試験(RCT)のプラセボ対照群に焦点を当てて―
2章 プラセボ投与時に見られる有害事象または副作用
―二重盲検ランダム化比較試験(RCT)のプラセボ対照群に焦点を当てて―
3章 プラセボ効果(反応)の構造的理解
4章 医薬品の臨床試験におけるプラセボの誕生とプラセボ対照群の必要性
5章 プラセボ効果(反応)に関与する要因
6章 対照群にプラセボを使用する際の基本的な考え方
7章 プラセボ対照群を使用する臨床試験を実施する際の工夫と留意点
8章 プラセボ対照二重盲検比較試験における盲検性の水準とその確保
9章 プラセボの使用に関する倫理的ジレンマとそれを乗り越える試み
10章 プラセボ反応(効果)の治療における意義
11章 薬物治療の効果を高めるためのストラテジー(1)
―プラセボ投与時の改善率を高めると患者にはどのような恩恵があるのか―
12章 薬物治療の効果を高めるためのストラテジー(2)
—ライフスタイルの改善により「自然治癒力」を高める—
補遺 プラセボの説明のしかた
─ランダム化比較試験で対照群にプラセボを使用する際の患者への説明─
【記事】
臨床研究に携わる方,薬物治療や治癒の本質を考察したい方,臨床薬理学の知識をさらに深化させたい方,すべての方必読の書です。
本書の柱の一つは,薬物治療における改善率を構造的理解に基づいて考察することにあります。また,プラセボ使用における永遠のテーマ “倫理的ジレンマ” を乗り越えるための試みも示しました。
さらなる治療医学の進歩にむけて,またプラセボに関する研究の発展を願うという意味を込めて,本書のタイトルをあえて「プラセボ学」とさせていただきました。