【記事】
認知症の予防について「発症を遅らせること,また,発症後も進行を遅らせること」と明示した「認知症施策推進大綱」(2019年6月)や,WHO(世界保健機関)が発表した認知症リスク低減のガイドライン(2019年5月)に基づく最新の考え方をふまえ,このたびの第3版では,「ならない方法」ではなく「なるリスクを減らして先送りする生活」を訴える姿勢をより鮮明に打ち出しています.
アルツハイマー型認知症や血管性認知症についてわかりやすく解説するとともに,第2版刊行からの6年間で大きく進歩したメタ分析(いくつもの研究をまとめて分析する方法)によるエビデンスレベルの高い研究成果を多数盛り込みました.
特にライフスタイルの秘訣を説いた第3章の文献は,初版で50論文,第2版で74論文だったのが,第3版では127論文と大きく増えました.最新の知見を盛り込みアップデートしています.
今や,むやみに認知症を恐れるのではなく,認知症を正しく理解し,予防対策や,将来認知症になったときの対策を考えておくことが大切な時代になっています.
読んだらすぐに実践したくなる予防法と,健康な脳と心,からだを備え,高齢期を豊かに生き生きと過ごす術を学べる,“認知症予防”の決定版,待望の改訂です.