精神科とは無縁と思っていたあなたが困ったときに精神科を味方につけるための本
寺尾岳・編・井上幸紀・寺尾岳・松永寿人・吉村玲児・著
【目次】
潮がわり――眠れぬ夜をこえて [うつ病]
ペース・チェンジ [うつ病]
エリート社員、スローライフになる。 [うつ病]
激昂と絶望の果てに [双極Ⅰ型障害]
揺り戻し――うつから躁、そして [双極Ⅰ型障害]
実感のない患者 [双極II型障害]
神様の蜂に襲われた少年 [統合失調症]
怖い声がきこえる [統合失調症]
速き世界とカズヒコの歩み [統合失調症]
自分を信じられない男 [強迫症]
加害恐怖に追いつめられた男 [強迫症]
〈否認〉の病に溺れて [アルコール関連]
ぐにゃりとした顔の女が踊る [レビー小体型認知症]
名士の夫婦 [認知症]
【記事】
精神疾患は誰の身にも起こりうる。病は日常の中で時にじわじわと、時に突発的に発症し、患者や家族は得体のしれない症状と不安に苛まれて絶望へと追い込まれてゆく。いかにして希望を見出し、歩んでゆけばよいのか。精神疾患とは、精神科医療とはどのようなものか?
本書は豊富な臨床経験を有する4名の精神科医が、自身の経験をもとに構築し書き下ろした短編集である。統合失調症、うつ病、アルコール依存症、認知症など様々な精神疾患の発症から受診、診断・治療、リハビリ、社会復帰に至る過程を14編の小説としてわかりやすく示した。本書はきっと “精神科”のハードルを下げる一助となり、受診の契機や回復への道程を照らす希望の灯となろう。