【記事】
2020年オリンピック・パラリンピック開催を間近に控え、テロへの医療対応体制の確立は喫緊の課題となっている。
日本災害医学会では、MCLSの概念・手法を発展させ、CBRNE災害に特化したコース(MCLS-CBRNEコース)を厚生労働省科学「CBRNE事態における公衆衛生対応に関する研究」において開発し、全国でコース開催を行う中で、MCLS-CBRNEコーステキストとして本書を2017年2月に上梓した。その後、厚生労働科学研究(小井土研究班阿南分担研究)において、特殊災害・テロの現場における除染の考え方が大幅に変更となり、また早期避難誘導の重要性の認識が高まったことを受けて、MCLS-CBRNEコースの内容を大幅に変更した。本書は、改訂されたコースのためのテキストとして改訂したものである。
本書が初版同様、CBRNE災害・テロ対応の医療体制の向上に理解を深め、また、多機関連携がより密になるよう学んで頂くことを期待している。