【記事】
双極性障害(躁うつ病)はうつ病との鑑別が難しく,うつ病と誤診されていることが少なくない。特に24歳以下のうつ病患者は,双極性障害の抑うつエピソードを示していることが多く,抗うつ薬を単独で投与すると賦活症候群や自殺関連事象の誘発,あるいは躁転を生じる可能性が高い。双極性障害をしっかりと診断して,治療のレールに乗せるにはどうしたらよいのか。気分安定薬の投与、また規則正しい生活環境の確立によって効果的に再発を予防するにはどうしたらよいか。双極性障害研究・臨床の第一人者である著者が,双極性障害の基礎知識と診断方法,治療戦略をわかりやすく解説。