【記事】
救命救急センターに搬送される患者さんやウォークインで訪れる患者さんを最初に評価してトリアージを行うのは、ほとんどの施設で看護師(トリアージナース)の役割となっている。そうした患者さんの疾患や病態を予測し、その緊急性を見極めるために役立つのが「臨床推論」という考え方である。本書では、救急の最前線で働く医師と新人ナースで繰り広げられる対話を通して、トリアージを行ううえでの重要な思考過程やポイントをわかりやすく解説している。
さらに、実践編では、発熱や意識障害など頻度の高い11の主訴から5科のマイナーエマージェンシーまで具体的な症例を挙げ、紙面を通して実際のトリアージを行っているかのような臨場感が味わえる、まさにトレーニング本としてふさわしい作りになっている。全編にわたり、看護師(トリアージナース)に向けた励ましや温かいメッセージも込められた必読・必携の1冊である。