【記事】
高齢者、障がい者、母親や子どもたち、光や風、花々や鳥。出会うすべての人や自然が観音様の化身だった…。介護福祉士として心通わせ旅立つ人を看取った珠玉の日記から、選りすぐりの100篇と看取り士日記10篇を紹介する。
人は老いてこそ美しく、日常を感謝の心にかえる力がある。著者の出会いへの感謝が込められた100編の日記。人生の最期に死を願う言葉を口にする高齢者に家族への切ない思いをみつけ、ふとした会話に相手の人生や人柄、救いや諦めの境地を見出す。「死は怖いものでも、忌み嫌うものでも、敗北でもありません」と言い、看取りの現場に価値を見出す著者。看取り士会創設の原点となる日々をていねいに描く。