【記事】
2012年度から精神科リエゾンチーム加算が診療報酬に新設された。精神科リエゾンは、多職種が協働するチーム医療により、その相乗効果が期待できる。しかし、拠って立つ理論が異なる職種同士がメンタルモデルを共有し、良好なチームコンピテンシーを維持していくことは簡単なことではない。そこで、職種ごとのリエゾンスキルとは異なる,チーム医療としてのリエゾンスキルを身につけてもらうために、本書は企画・編集された。本指針には、精神科リエゾンチームに関わる各職種の役割とその意義、精神科リエゾンチーム加算の概要に加え、チームの立ち上げと維持の仕方、介入の流れやカンファレンスのもち方など、臨床上のさまざまな工夫が具体的かつ実践的に記載されている。精神科リエゾンチームがよく出会うせん妄や不安・抑うつなどへの対応方法と、地域連携に関するトピックスも網羅的に収集し、簡潔に解説。チーム活動実践における拠り所の一つとして大いに役立つだろう。